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投稿者KPEMover 5 years ago

遮煙性,ガス消火設備

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はじめに


防耐火製品における、遮煙性および気密性は、火災時に人命を救う重要なポイントです。また、気密性は建物全体の断熱性能にも重要な役割を果たします。遮煙性および気密性の観点からも様々な法律や規制で遵守すべき要件が定められています。ヒルティの防耐火製品は、国際的に試験および認証されているだけでなく、防耐火規制の規定により包括的に現在適用されている基準に準拠するためにも、検証試験を行っています。今回は、遮煙性および気密性の原理について実際の例に基づいてご説明いたします。

重要なトピック


ガスの透過性


ガスの拡散

ガスの透過性
ガスが透過するためには、壁の両側や試験を行う材料をとおして圧力差(P)が存在する必要があります。建設製品やシーリング材に微小な亀裂が含まれている場合、そこから大量なガスが透過される可能性があります。従って、圧力差とガスの分子サイズは重要な因子となります。

ガスの拡散
ガスの拡散については、壁の両側の圧力(P)が等しくても、ガスの濃度(C)において一方の側が大幅に高くなっている場合に生じます。この例は、隣接する2つの部屋の1つに強い臭いが存在する場合などです。圧力差がないため、ガス分子の拡散速度は、透過によるガスの流れの速度よりもかなり遅くなります。分子は微小の亀裂の存在に依存していませんが、建材の素材をとおして直接透過します。従って、拡散の速度は、特にガスの分子と壁の素材の間の化学的/物理的相互作用の影響を受けます。

気密性
気密性は、建設材料の密閉性の能力に適用される用語です。この値は、単位時間および単位表面積あたりの体積で測定されます。(例:m3 / h×m2)

法規制
Approved Document L(認証文書 L) - イギリス
この認証文書Lは、建物の省エネ対策についての仕様を明確にしています。建物の外装における密閉処理は、その規定の1つです。また、断熱性に優れた製品の使用が要求されます。

EnEV(省エネルギー政令) - ドイツ
ドイツで適用される省エネ法も建物のエネルギー損失の削減を目的とした法律です。
Approved Document L(英国)とは対照的に、建物の外装における気密性の値を規定していません。

使用用途
遮煙性およびガス気密性は、以下の使用用途において特に重要です。



火災時の遮煙性とガス気密性
最も重要な点は、煙に対する不浸透性です。火災時の煙は、多くの死者と多大な損害をもたらします。
従って、火災が発生した場合に煙の拡散を効果的に防止する必要があります。ガス消火システムも防耐火製品に影響を与えます。これらのシステムは、火災室の圧力を大幅に上昇させます。 次に、消火ガスは、建物内に存在する人間に害を及ぼす可能性があります。

建物におけるガスと空気の気密性
省エネを推進するさまざまな国の法律の範囲では、建物の接合部(部材と部材の取合い部)と貫通部はガスと空気の気密性が必要であると規定されています。

危険なガスや臭気からの保護
産業の多くの部門では、臭気や危険なガスの拡散は不浸透性の材料の使用により防止するとしています。

火災時の遮煙性とガス気密性


火災時の遮煙性およびガス気密性は、一般的な防耐火における試験において重要な規準です。

煙や蒸気は、火災時の建物内の人命に最も大きな危険をもたらします。

  • 煙は建物内で毎分15〜100メートルの速度で広がります。
  • 煙は建物または建物の一部の視界を大幅に低下させます。
  • (火災時、生存者の半数は3.5m以上先を見ることができなかったとのことでした)
  • 火災による死者の3分の2は、直接的または間接的な煙の損害によるものです。
  • 火災の犠牲者の半数以上が、火災が発生した部屋にいませんでした。


煙は、人命だけでなく財産にも損害をもたらします。 建物内を構成する材料には、ケーブルや配管があり中には、通常ハロゲン(塩素・臭素)を含んだ煙が生成されます。水分が存在する場合、これらのハロゲンは金属や紙を溶かす酸に変化します。コンピューター設備や図書館は、特に煙によって破壊される可能性があるため、リスクが高くなります。


耐火試験において、密閉が不十分な樹脂管貫通 防火措置部の煙の漏えい(わずか8分後の状況)

ガス消火設備の防護(密閉)区画


ガス消火システムは、室内の大気中の酸素含有量を15%未満に減らすことで消火する消火システムです。火を消すために使用されるガスは、二酸化炭素、不活性ガス、またはガス混合物です。ガス消火システムは、例えば消火の際に水または泡を使用すると、修復不可能な損傷をもたらす可能性がある区画に設置されます。重要データの保存場所、図書館、またはコンピューター施設などです。ほとんどのガス消火システムでは、酸素含有量が減少した結果として居住者が身体的危害を受けないようにするために、流入する前に、影響を受けるエリアから人を避難させる必要があります。二酸化炭素の消火システムは、温度の急激な低下と大気中の酸素含有量の急速な減少により、消火エリアからの脱出がほとんど不可能になるため、この点特に重要なポイントとなります。試験によって実証された気密性により、ヒルティの防耐火製品は、火災室を密閉するのに効果的で、これにより影響を受けていない区画を保護し、隣接する部屋の居住者を守ることができます。従って、設計担当者と施工業者は、ガス消火設備を設置した部屋の密閉に関して、次の内容を検討する必要があります。

  • 区画壁や床の貫通部はきちんと密閉されていますでしょうか。消火ガスとその結果生じる煙と蒸気を、区画内に効果的に封じ込めることができていますか?
  • 充てんされたシール措置は、区画に放出される消火ガスの圧力に耐えうることができますでしょうか?


ヒルティ防耐火製品の気密性については、50Paおよび200Paの圧力で試験されています。さらに、ヒルティの防耐火製品の中には、密閉性が0.5~2bar(atm)の非常に急激な圧力上昇に暴露される防爆試験(耐圧試験)を行っています。この圧力は50,000~200,000 Paに相当します。ヒルティ製品は、この試験に合格しており、欧州基準EN13123およびEN13124に準拠した試験によりEPR1からEPR4のクラスに分類されています。ヒルティの防耐火システムは、十分な気密性だけでなく、消火ガス、煙、および蒸気が他の区画に漏えい及び拡大することを防ぐために必要な強度と耐久性を有しています。


ガス消火システム

建物の気密性について イギリスの認証文書 - L


イギリスにおける省エネ法は、建物そのものの気密性についてガスや空気の透過性を試験(評価)しています。認証される最新の省エネの規制は、「認証文書-L」によると、新築建物で外装面積1㎡当たりの空気の漏えい量は10㎥/hの値を超えてはならないことになっていますが、目標値は2~3㎥/hを達成することになっております。



気密性の試験(評価)は、「送風機ドア気密試験」によって行われます。

送風機ドア気密試験:イメージ ドアと窓の接合部:イメージ

建物における主な注意すべき点は次のとおりです。

  • 構造部材接合部
  • ドアと窓の接合部(ジョイント部)
  • 屋根の接合部、特に台形ルーフデッキの場合
  • 外壁または間仕切り壁(区画壁)の管およびケーブルの貫通部


今日、これらの規制を遵守することに関心が高まっています。そして、これを遂行することで、建築費を大幅に上昇させることなくエネルギーコスト(冷暖房含む)の大幅な削減が可能です。しかしながら、建設工事の計画段階でこれらが考慮される必要があります。工事完了後の漏えい源特定には、非常に多くの時間とコストがかかり、各外壁や間仕切り壁(区画壁)を徹底的に検査及び試験を行う必要が生じます。我々は、建物の外装の補修におけるシーリングや改修工事について、いくつかの防耐火製品をお勧めします。これらの製品は、簡単に施工でき、気密性については試験で検証されております。

以下の表は、推奨される製品とその可能なアプリケーション(工種)を示しています。

CP620を除くすべての製品において基材としてロックウールを使用する必要があります。

臭気や有毒ガスからの保護–ガス拡散防止


気密性のもうひとつの側面は、臭気や有毒ガスからの保護です。



例えば:

  • スイミングプール–塩素
  • 石油化学–ガソリン/気化石油
  • ガソリンスタンド–燃料蒸気
  • 下水処理施設–下水のガス(臭気)


ファイヤーストップ製品が常に有毒なガスにさらされているような状況下では、耐薬品性と気密性の2点を考慮する必要があります。

耐薬品性
ヒルティファイヤーストップシステムの耐薬品性は、DIN EN128028に準拠して試験されています。この試験では、ファイヤーストップ製品を化学薬品に沈めるなど溶液のフェーズで行われます。加えて、試験体は、化学薬品(溶液)の上部に、ある一定期間暴露させるなど、ガス(気体)のフェーズでも行われます。各防耐火製品の試験結果は、ご要望に応じて入手することが可能です。

気密性とガス拡散
ガス透過性の規制が適用されるなどの場合、臭気やガスを短期的に密閉することはそれほど難しくはありません。次第に、密閉された部屋に、シール材や建築材料の微小な亀裂からガスや臭気が侵入してきます。このため、長期間にわたって部屋を保護するための気密シール処理は、かなりの難題です。ガスは、濃度の違いにより、徐々に材料を透過する法則があります。このプロセスは、ガスの濃度、温度、関連する材料などのさまざまな要因によって起こります。効果を維持するシール材を実現化するためには、気密性試験は包括的で長期に亘る、現実とまったく同じ構成要素(防耐火システムと対応するガス)で実行する必要があります。ガス拡散の場合、各事例は常に個別の事象として見る必要があります。該当するガスに加えて、周囲の影響も考慮に入れる必要があるためです。それぞれを比較するに適した値を提供するための汎用的に適用可能な試験方法はありません。上記の事例ように部屋が常にガスにさらされる場合には、これらのガスに対する防耐火製品の耐薬品性を事前に明らかにすることが不可欠です。やはり、ヒルティのファイヤーストップ製品で開口部を密閉すると、ガス濃度の低減、つまりは気体の侵入と臭気の低減が実現されます。

気密性の測定


気密性を測定するために実施された試験は、ドイツのIBeWa性能評価機関並びにフライベルク工科大学と協力して実施されました。

気密性を測定するための試験体の準備
すべての試験体は、DIN 4102、BS 476、およびASTM E814の現防火認証に準拠してアクリルガラスまたは鋼製の試験装置に設置されます。

使用するガス
気密性を試験するための参照ガスとして、メタン、窒素、および二酸化炭素を使用しています。
3つのガスはすべて小さな分子で構成されています。

  1. メタンは天然ガスの主成分であり、可燃性です
  2. 窒素と二酸化炭素は不活性ガス消火設備で使用されます
  3. 窒素は空気の主成分です



試験体の準備


試験装置

試験実施
実際のガス流量の測定はDIN EN1026に準拠した試験方法で行われました。完全に硬化した試験体とシリンダーを、測定する試験装置に取り付けます。次に、試験に使用するガスを、試験体の片側のチャンバーに規定の圧力まで注入します。試験体を通して安定したガスの体積流量が確立されたところで、試験測定を行い、記録をします。念のため、ガスの流量を検知できなかった(気密)試験体は、1550Paの圧力で少なくとも1時間さらに超過して確認の試験を行います。各ガスについて測定された体積流量は次の単位に変換します:単位表面積m2あたり、1時間あたりの㎥(㎥/h×㎡)

ヒルティの防耐火製品


以下のヒルティ防耐火製品は、EN1026に準拠した試験を行いました。

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